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6月1日 金、金、金!! [資本論番外編]

 ただいま、6月1日0時34分です。世の中色々ありますが、気の重くなる話題ばかりですね。直近では「橋下問責決議」が公明党の修正案で流れそうだったり? アベノミクス(アホノミクス、アベコベミクスが正しい言い方)で株価は上がるが、燃油も上がるで漁業者の方々が困っていたり! 私が解説記事を書いても(いつかするどい記事を書きたいのですが)仕様がないのでやはり資本論から! 
 面白い文章がありました。第3章、貨幣または商品流通の原注91と92です。

「金か! 黄金色にきらきら輝く貴重な金貨だな!
 ・・・これだけの金があれば、黒を白に、醜を美に、
 邪を正に、卑賎を高貴に、老いを若きに、
 臆病を勇気に変えることもできよう。
 ・・・神々よ、どういうことだ、これは? どうしてこれを?
 これはあなたがたのそばから神官や信者達を引き離し、
 まだ大丈夫という病人の頭から枕を引きはがす代物だ。
 この黄金色の奴隷めは、信仰の問題でも
 人々を結合させたり離反させたりし、
 呪われたやつらを祝福し、白癩病みを崇拝させ、
 盗賊を立身させて、元老院議員なみの爵位や権威や栄誉を与えるやつなのだ。
 枯れしぼんだ古後家を再婚させるのもこいつだ。
 ・・・やい、罰当たりな土くれめ、
 ・・・売女め」
 シェイクスピア作 「アセンズのタイモン」より

 「まったく、人の世の習いにも、
 金銭ほど人に禍いをなす代物はない、
 こいつのために町は亡ぼされ、民は家から追い立てられる。
 この代物が人間のまともな心を迷いに導き、
 ねじまげて、恥ずべき所業に向かわせ、
 人々に邪悪の道を踏みならわせては、
 見境なしに不敬の業へさそい込むのだ」
 ソフォクレス作 「アンティゴネ」より

 二人の天才劇作家の文章、如何がでしょう! 見事に「お金」の本質を突いていると思いませんか? 現代の金の亡者の顔が思い浮かびますね! 加えて庶民の暮らしの厳しさも!

 次は昨年亡くなられた小沢昭一さんの歌です。添田唖蝉坊の「金かね節」 ではどうぞ。


5月27日 昨日の資本論講座 [資本論番外編]

 昨26日は、資本論講座でした。山内先生の最後の講義、次回より首都大学名誉教授の宮川彰先生に交代です。

 山内先生の最後の講義は、第3章、貨幣または商品流通の第3節、貨幣から第4章、貨幣の資本への転化でした。第4章でやっと資本論の真打ち、資本の登場です。

 ところで講座は毎月第4日曜日に行なわれており、参加者の討論の時間もあるのですが、何せ時間が少なく、有志が集まって復習する会が出来ています。私はそれでも討論が足りないと思い、希望者が参加するメーリングリストを作りました。が意外と皆さんネットに精通している方が少ないのです。

 でも資本論の学習は個人が基本だとは思いますが、他の受講者の疑問や意見と言うのは、極めて貴重です。思わぬ質問に自分はどう答えるのか、また自分の分からないことを疑問・質問として表わすことが、実はとても難しいし、そういう訓練をしないと、とても資本論を理解することは出来ません。

 自分とまったく違う考えを持つ学習仲間の存在は、とても大切なことなのです。


4月1日 資本論、物神性論 [資本論番外編]

 3月22日に書き始めた資本論第一章、第四節、商品の物神的性格とその秘密ですが、「はじめに」を全面的に書き改めました。というのも言い訳がましい表現が気になったからです。例え理解が不十分でも、「思われます」ではなく「です」と言い切る方が、気持ちが良い。また、「はじめに」なのに本文で触れるべきこと、問題意識など未整理のまま書き込んでしまったので、それの訂正も必要でした。

 次回は、各段落毎に読解を投稿する予定です。


3月25日 昨日は資本論講座でした! [資本論番外編]

 桜が一挙に満開になり、すがすがしい季節になりましたね。ただ、相変わらず、東北大震災で被災され、避難されている方々がいることについては、心が痛みます。原発だけでなく、生業と生活の復興に国は意を使っているとは思えません。やれTPPだ、消費税の増税だ、社会保障の継続のためと称して切り捨てる、金融緩和は既にしているのに、マスコミは「アベノミクス」などと煽てる、その先には憲法改正(改悪)だ、挙句には国防軍だと。そんなこと国民は望んでいませんよね。

 まったくニュースを見ればあきれたことばかり、そんな中、昨日、資本論講座に出席してきました。第三節 価値形態論、第四節 物神性論、第二章 交換過程論と大急ぎの講義でした。今年の山内先生、国文学を学んだだけあって、万葉の歌を披露してくれたりして、大急ぎにも関わらずポイントをきちんと押さえた楽しい講義でした。

 だから講義を自分の血肉にするには、受講者の側の予習・復習にかかっているのです。で、今一生懸命になっているのは、読解では、第四節 物神性論です。このブログでも既に「初めに」を書いていますが、大幅に修正する予定です。
 そして第三節の価値形態論ですが、一時お休み。まだ完結していませんが、やはりここが一番論理を駆使するところのようで、頭が狂いそうです。とりあえずの完結は物神性論の後にしようと思っています。

 しかし、こうして価値形態論にしろ、物神性論にしろ、ギリギリ考えていると、何かしらの手がかりを得ることが出来たりして、亀の歩みに等しいですが、第一章が面白くなってきましたね、私は! 


3月7日 資本論第一章、商品に思い悩む? [資本論番外編]

 今日は仕事が休みでしたので、確定申告に行って来ました。e-taxとかネットで申告が出来るそうで、しばらく前から早くやらなきゃな、と思いつつ、ようやくe-taxにアクセスしてみたのです。すると個人認証の手続き方法などと書いてある、こりゃ面倒ということで、書類一式を持って手続きを済ませてきました。これでようやく気にかかることがなくなり、ブログ更新もこれから順調かな、と思います。

 さて、資本論です。次回講座は山口先生、第3節・価値形態論と第4節・物神性論を通して講義する、と言っていました。物神性論は前から読んでいるところですが、何故、これが第一章・商品で論じられるのか前々から疑問だったのです。そもそも何を課題にしているのか分からなかったし! でも第3節と第4節を通して、と聞いたとき、物神性論の初めで「商品の不思議さ、奇妙さ」とマルクスが言うとき、それは価値形態論での、等価形態が使用価値に姿で価値を表わす不思議さ、あるいは転倒という事ではないのか、さかのぼれば第1節、第2節とも大いに関係のあることであり、第4節は優れて第一章の纏めなのだと気が付いてきました。第4節では①商品の奇妙さの指摘、②商品の奇妙さの原因は商品形態にあること、③入れ替わりの仕組み、④商品生産は歴史的なものであり、他の段階ではみられない、⑤古典派経済学の欠陥の指摘、など大づかみに纏めてみたところです。

 昨年度の講座の感想文として私は、「資本論は巨大な書物」と書きました。それは先行の経済学者を全て研究し尽くした事、それを聖書やシェークスピアの作品で、豊かに表現していることに対してでした。加えて、叙述が階層構造のように見えること、本質と現象を厳密に区別、それもかなり深いレベルでしていることも特徴のようです。この点により一層注意を払って読んでいこうと思います。もう一つ、時として一つの文に、様々な内容を緻密に書き込んでいるのではないか、と思われるのです。例えば冒頭の文章でも、「富」、「商品の巨大な集まり」、「現われ」、これらの言葉から、マルクスは何を掴んでくれというのでしょう。富=商品の巨大な集まり、といった単純なものではないような??? 


2月25日 昨日は資本論講座でした! [資本論番外編]

一応記録のために 本当のカテゴリーは「体力トレーニング」なんですが!
2月21日 Run 30分  Bike 30分
2月22日 Run 30分  Bike 30分
  少しづつですが、Runが楽になってきているようです。目指せ10km 1時間 なんでございます!

 2013年度第二回目の講座です。予定では第一章第三節「価値形態または交換価値」ですから、難解さに対する恐れと期待を抱きながら、事前の予習をしていました。質問も3点ほど用意していたのです。
 当日の講義は、まず前回の復習として資本主義社会の生み出す諸問題や、その仕組みを明らかにした資本論の意義、その簡単な歴史、「抽象、捨象」という方法について、何故商品から出発するのかの説明から始まりました。以前から納得していた事とは言え、易しくポイントを押さえた講義には好感が持てました。
 しかし、時間が足りなくなるのではないかと心配したとおり、第三節については第一章・商品のなかでの位置づけの話で簡単に終わってしまいました。次の通りです。

価値形態論とは?
①商品世界からの貨幣析出の理論
②すべての商品は貨幣形態になれる仕組みがある(価値形態論)
③しかし、特定の商品だけが最終的に貨幣に絞り込まれる(交換過程論)
④なぜ価値を労働で表現出来ないか(物神性論)
形態Ⅰ 20エレのリンネル=1着の上着 左辺は価値、右辺は使用価値
形態Ⅱ 1商品=多数の商品
商品の価値対象性:社会的関係→1商品の価値を他の商品で表現する
使用価値とは使用対象、要するに物である

価値形態論をマルクスは5回書いた。
①経済学批判で
②資本論初版本文
③ 同 付録
④資本論第二版
⑤フランス語版資本論

 商品Aの価値は商品Bの使用価値で表現される
     ↓
  錯覚の発生
(1)価値関係が無くてもそう見えてくる
(2)商品Bのように使用価値が価値を表現する→使用価値から価値が発生するように見える *効用価値

見られるように、物神性論まで大づかみな講義でした。

 講義が終わり、班討論と質問の時間、私は書記としてメンバーの意見・質問をまとめ、それを発表する役をおおせつかりました。司会はSさんでした。次の通り

 感想
①価値論が一番面白い。「経済学批判」にも価値形態論がある、というのを初めて聞いた。②価値と使用価値、使用価値が曲者。③先生の意見よりも本文に沿って講義をして欲しかった。④時代を把握するものとして資本論を学びたい。⑤皆さんと一緒に資本論の山を登りたい。⑥分からないことは良い事、急かずにやれば良い。学ぶ姿勢が大事、⑦価値形態論なので無理して参加した。分かった気持ちになってきました。⑧資本論を聖書のように神格化するのは問題、マルクスは革命のために書いたのだと思う。現在の情勢分析に必要なものだ。⑨価値形態論を一回で分かったというのは傲慢でしょう。第一形態の理解が要、自分の頭で考える人、という言葉に感動しました。⑩第三節がスルーされてしまったのは残念です(これは私)

 質問
①単純労働と複雑労働の違いは何? 教育が関係しているのか?
②価値対象性は資本主義社会に独自なものか? 共同体間の交換の場合は?

回答
①単純労働と複雑労働について
 男子工場労働者:単純労働を担う。複雑労働:単純労働力を養成した労働力の支出、
 熟練職人の労働、他に婦人、子供などの補助労働がある。すべて単純労働に還元
 して考察する。
②価値形態論がスルーされたと言われましたが、次回、物神性論とともに話す予定です。
*価値対照性については回答無しだったと思う。

  今回の講義から班討論が始まりました。昨年より参加者が増え、6班編成で行なわれましたが、他の班の記録はしていません。興味のある質問は記録しておくべきでしょう。

 さて講義、質問と回答を終わって交流会へ!  参加者各人の個性が楽しく、しこたま飲んでしまった交流会でした。尚、班討論の時に、Sさんが、私がブログを書いていることをばらしてしまい、冷や汗ものでしたが、ブログ名をお知らせしました。ご意見、ご批判を頂ければ幸いですが、「あー、この程度か」と眺めてくださるだけでも良いと思っています。


2月15日 資本論読解の今後を考える [資本論番外編]

 今書いている価値形態論、中々終わりません。現在、本文をまるで逐条的に解説していますが、単に要約に過ぎない状況です。その要約もこなれたものではなく、我ながらくどいと思っています。ただ、この点で改善が出来なくても今のところ食らいついていこうと思っています。

 第Ⅳ形態が終わると次の難関、「第4節 商品の物神的性格とその秘密」が控えています。こちらは現在、精読を続けていますが、なかなか進みません。

 第4節で、第一章 商品が終わります。そこまで書き終えたら、第一章全体を振り返り、まとめのような文章を書いてみたいと考えています。一度そうした大づかみな捉え方をすれば、第一章全体の見通しが良くなると思うのです。

 第三節の価値形態論の読解を進めながら、資本論の方法にも目を向けざるを得ないと感じ、今日は代々木の三輪書店に行き、宮川實先生の書いた「資本論論争 方法について」を買ってきました。「ヘーゲル 小論理学を読む」という本もあったのですが、これも後々買おうと思っています。要するに弁証法も勉強しなければ、という事ですね?


2月7日 資本論第一章第三節の価値形態論 [資本論番外編]

 2月1日に書き始めた価値形態論の第Ⅱ形態について、一応書き終えました。まだまだ不満が残りますが、先に進もうと思います。いずれもっと理解が進んだら新たに書き直すつもりです。
 書いていて何時も思うのですが、マルクスの文章はくどい、そのくせ理解するためには、文章の裏まで読み込まないといけないような気もするし、あまり深読みしたらいけないような気もするし、難しいですね。

 次の第四節の商品の物神的性格とその秘密を読んでいますが、いまのところ価値形態論よりしんどいです。しかし、こうして苦しむ作業も、次の講座のことを考えれば楽しいものです。昨年は講義の後の質問も、漠然としたもので思うように出せませんでしたが、今年は、疑問がもう少し明確になってきています。

 今日は、精読と抜粋を多少してから休みます。


2月4日 資本論精読に加えて [資本論番外編]

 今日も続けて資本論を精読しました。そこで気がついたのですが、読むだけでなく重要と思われる文章を抜書きするのが大事という事です。今日は精読と共に、第三節の読解も書いていたのですが、ヒントになる文章を思い出したりしたのです。未だ精読を始めて間もないことで、その文章が何処で述べられていたか分かっているので良かったのですが、今後も思い出せるとは限りません。マルクスも経済学の研究を始めたときから、先人の経済学書から抜粋し、評注を書くという作業と延々と行なったと聞きます。マルクスに比すつもりはありませんが、初学者にも有効な方法だと思えます。

 私の場合、書き写すのではなく、キーを叩くのですが! 基本は資本論とし、加えて参考になる手引書からも、とりあえずランダムに抜粋していこうと思います。

話は変わりますが、今日2月4日は〇〇回目の誕生日でした。


2月2日 資本論精読 [資本論番外編]

 先日来続けている資本論の精読は、ようやく第一章第三節を終えました。昨年の反省になるのですが、講座には出席していたものの、資本論そのものを全部は読んでいませんでした。以前にも書いた通り、難しい文章が続き読みつづけるのも大変なのです。ですがつまみ読みでは不満が残ります。理解出来なくても一通り読むこと、今年はこれに撤したいと思います。

 そうすると思わぬ文章に出会ったりします。この第三節、価値形態論について、私は資本主義社会で生産される商品を分析対象にして、貨幣形態に至る価値形態を論理的に叙述したもの、と考えています。ところが、第Ⅰ形態から第Ⅳ形態への発展があたかも歴史的であるかのような表現が出てきます。又、第Ⅱ形態から第Ⅲ形態への移行に疑問符をつけるような文章もあります。何れにしてもこれらは私の理解不足によるものとは思いますが、前途はまだまだ多難! と言うことですね。


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