4月1日 資本論、物神性論 [資本論番外編]

 3月22日に書き始めた資本論第一章、第四節、商品の物神的性格とその秘密ですが、「はじめに」を全面的に書き改めました。というのも言い訳がましい表現が気になったからです。例え理解が不十分でも、「思われます」ではなく「です」と言い切る方が、気持ちが良い。また、「はじめに」なのに本文で触れるべきこと、問題意識など未整理のまま書き込んでしまったので、それの訂正も必要でした。

 次回は、各段落毎に読解を投稿する予定です。


4月1日 昨日はバンドの練習日 [演奏]

 昨日は広尾の先輩のお宅で、久しぶりのバンドの練習をしました。11曲練習して、5~6曲はもう少しで完成、という所でしょうか? 3時間程の練習の後、奥様の料理と、トルコのアナトリア産だという珍しいワインを頂きました。練習と同じ3時間も話が弾み、9時に解散、次回は4月の29日に集まる事となりました。私より高校の2期上~5期上の方々です。皆意気軒昂です。

3月25日 昨日は資本論講座でした! [資本論番外編]

 桜が一挙に満開になり、すがすがしい季節になりましたね。ただ、相変わらず、東北大震災で被災され、避難されている方々がいることについては、心が痛みます。原発だけでなく、生業と生活の復興に国は意を使っているとは思えません。やれTPPだ、消費税の増税だ、社会保障の継続のためと称して切り捨てる、金融緩和は既にしているのに、マスコミは「アベノミクス」などと煽てる、その先には憲法改正(改悪)だ、挙句には国防軍だと。そんなこと国民は望んでいませんよね。

 まったくニュースを見ればあきれたことばかり、そんな中、昨日、資本論講座に出席してきました。第三節 価値形態論、第四節 物神性論、第二章 交換過程論と大急ぎの講義でした。今年の山内先生、国文学を学んだだけあって、万葉の歌を披露してくれたりして、大急ぎにも関わらずポイントをきちんと押さえた楽しい講義でした。

 だから講義を自分の血肉にするには、受講者の側の予習・復習にかかっているのです。で、今一生懸命になっているのは、読解では、第四節 物神性論です。このブログでも既に「初めに」を書いていますが、大幅に修正する予定です。
 そして第三節の価値形態論ですが、一時お休み。まだ完結していませんが、やはりここが一番論理を駆使するところのようで、頭が狂いそうです。とりあえずの完結は物神性論の後にしようと思っています。

 しかし、こうして価値形態論にしろ、物神性論にしろ、ギリギリ考えていると、何かしらの手がかりを得ることが出来たりして、亀の歩みに等しいですが、第一章が面白くなってきましたね、私は! 


3月22日 資本論第一章第四節 商品の物神的性格とその秘密 [資本論]

 お断り:この投稿は今後も書き換えが発生しますので、ご承知置きください。
と書いたように、全面的に書き換えました。(3月31日)

 はじめに
 第四節、商品の物神的性格とその秘密は、第一章、商品を締め括る節になっています。マルクスはこれまで、商品を分析的に考察し、①使用価値、価値を持つこと、②労働の二重性、③商品相互の対峙の中から貨幣が生まれることを明らかにしてきました。この節では、それらを手掛かりとし、商品の物神性という切り口から、商品生産社会の特殊歴史性を暴きだします。
 商品の奇妙さは、これまでの各節でも仄めかされています。それらを簡単に振り返ってみましょう。また、この節の難しさは、今までの節とは違い、経済的な関係が人間の意識、認識にどのように反映するかを扱っていることにあります。

第一節 商品の二要因
 「資本主義的生産様式が支配している諸社会の富は、『商品の巨大な集まり』として現れ、個々の商品はその富の要素形態として現れる」として、商品の二要因、使用価値と交換価値を示し、交換価値からその本質である価値を導き出しました。
 さらに使用価値は「富の素材的な担い手」であると同時に「交換価値の素材的担い手」であると述べています。
第二節 商品に表わされる労働の二重性
 第一節で明らかにした使用価値と価値を形成する労働に二重性があること、使用価値を形成する具体的有用労働、価値を形成する抽象的人間労働を明らかにしました。また、価値は人間労働の同等性を表しますから、それは労働の継続時間で測られることも明らかにしました。
 また「自律的な、互いに独立の、私的労働の生産物だけが、互いに商品として相対するのである。」(P72ー6)として、後に展開される背景を述べています。
第三節 価値形態または交換価値
 ここでは、まず二つの商品を対置させ、貨幣が生まれる仕組みを考察しました。最終的に「貨幣」として出現する価値形態は価値の現象形態であり、貨幣の生まれる論理的な必然性を明らかにしました。
 またこの節には、次のような重要な内容が、奇妙でもある内容が含まれています。次の通り、
 20エレのリンネル=1着の上着という等式の価値関係ですが、これは以下の事を表しています。①人間労働の同等性、②労働の継続時間がその支出の尺度、③人間相互の労働の社会的性格、です。また次の事も表わしています。相対的価値形態であるリンネルは、①現物形態とは違う価値形態を得ています。②特定の大きさを持つものとして、上着によって量的に計測されうることとなっています。投下形態である上着は①使用価値がその反対物である価値の現象形態となっており、②具体的な労働がその反対物である抽象的人間労働となっており、さらに③私的労働がその反対物である社会的労働になっている、ということです。
 このように、第四節でさらに吟味されるべき内容が、前節において提示されていました。

 それらを踏まえての第四節ですが、大まかに次のような順序で考察が進められます。
①商品の奇妙さを示す
②商品の奇妙さの原因を商品形態に求め、これを「物神性」と名付けると共に、「入れ替わり」がどのように生ずるかを明らかにする。
③「入れ替わり」の固定化、それを分析する人間の側の考察との関係を示し、古典派経済学の転倒性を示す
④商品生産は特殊歴史的なものである事を示し、それが消滅すれば「物神性」は消滅すること
⑤総括、及び再度の経済学批判

次回より、以上の視点にたって、各段落毎に読解を書いてゆく事にします。

以上

 

 


3月18日 NHKニュースを見て [TPP]

 仕事から帰って何気なくNHKニュースを見ていたのですが、TPPに関して、農家の方や、中小企業の方のインタビューがありました。米農家の方は明確に反対の立場でした。大して苺農家でしょうか? 付加価値をつけた製品を作るため干し苺の研究をしているとのこと。又鋳物工場の方も製品輸出に期待を表明していました。

 農産物については政府の肝いりで、IT技術との連携を模索する研究が始まっていますし、それには大手銀行も出資しています。しかし、何とも寂しい話です。鋳物の治具については、自動車部品を熱処理する際に必要になります。ニュースに出ていた工場は鋳物で何を作っているか不明でした。TPP参加国のどこでどのような鋳物が必要になるのでしょうか? アジアの加盟国が使うのだとすれば、やはり日本製品は高いものとなるでしょう。日本の自動車会社が進出しているのであれば、海外子会社に輸出する、ということなのでしょうか? こちらも何かチマチマした話だと思うのです。

 天下のNHKなのですから、こんな話を垂れ流すのではなく、TPPをもっと大所高所から論評すれば良いのに! これでは政府のお先棒担ぎと思われてもしかたありませんね。最も何時もそうなのですけど。


3月17日 サラの鍵 [映画]

 今日は久しぶりに心を揺さぶられる映画を見ました。第二次大戦中のフランスを背景にした映画です。戦争映画のジャンルに入るのでしょうか? しかし戦闘場面は一切ありません。戦争に翻弄される一般庶民、とくにユダヤ人の悲惨を描いたものです。この「サラの鍵」は、ある朝、強制収容所に連行されるユダヤ人一家から始まります。ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件として知られる、フランス警察が自国民であるユダヤ系フランス人をパリの競輪場に大量留置し、次々とナチスの強制収容所に送った事件です。大戦後、フランス政府は、事件当時のヴィシー政権をドイツの傀儡として、一切責任を認めませんでした。

 この事件を全面的に扱った映画に「黄色い星の子供たち」(2010年)があります。ジャン・レノ、メラニー・ロラン出演の映画で、日を改めて紹介できれば、と思います。さて「サラの鍵」(2010年)です。2006年発表の小説に基いており、フィクションと言えるでしょう。

 ジュリアはアメリカ人ジャーナリスト、フランス人と結婚し、パリで生活しています。夫の祖父母から譲りうけたパリのアパートを改装中です。そこで大戦中にそのアパートに住んでいたユダヤ人家族が、先の大量検挙事件で逮捕されていた事を知ります。その家族に興味をもったジュリアは家族がどうなったか調査を始めます。

 そのジュリアの行動と、ユダヤ人一家の運命、一家の娘のサラの脱走後の運命が映画では交錯して描かれます。妊娠したにも関わらず、中絶を夫に迫られるジュリアでしたが、悩みながらも諦めずに調査を進めていきます。対してサラの方は一つの鍵を大事に持ち、必死の逃避行をします。途中哀れに思った農民夫婦に助けられ、鍵を持ってかつてのアパートに向かうのでした。そして持っていた鍵で扉を開けたサラがそこで見たものは??

 戦後、サラがどうなったか、先の農民夫婦と暮らしますが!! ジュリアの執念の追跡も続きます。サラがアパートにたどり着いたとき、そのアパートに住んでいた子供がジュリアの義理の父でした。そして??

 この映画を見て、私も如何に戦争を知らないかを思い知らされました。サラが受けた心の傷、調べるほどに傷ついていくジュリア、そして夫に反対され、また高齢にも関わらず出産するジュリア。人間が生きるとはどういう事かを深く教えてくれる映画です。

 最後のシーン、かつて「過去をほじくり返すのは止めろ」と言ったサラの息子ウィリアムが、ジュリアを訪ねてきます。父から全てを聞いて、ジュリアに謝罪と礼を言うためでしょう。既にジュリアは娘を生んでいましたが、ウィリアムが名前を聞きます。少しの間があって、ジュリアがおずおずと答えます。「サラ」と。

 ジュリアを演じたのは、「イングリッシュ・ペイシェント」「モンタナの風に吹かれて」のクリスティン・スコット=トーマス。フランス語が堪能なイギリス出身の女優、知的で美しい方です。


3月16日 安倍首相、TPP交渉参加表明 [TPP]

 昨日、安倍首相がTPP交渉に参加表明しました。経済界はこぞって支援を約束したとの事。本当に飽きれます。とりわけ日米首脳会談の共同声明ですが、オバマ大統領が言ったことなど、何らアメリカにおける法的根拠がないのです。安倍首相自身、それは知っているはず! 報道によれば参加表明した途端、関税ゼロでも日本に利益と平気で言っています。TPP反対で衆議院議員に当選した自民党員の皆さんは、地元にどう説明するのでしょうか? 未だにFood inc.の記事を書き終えていないのですが、経団連の米倉会長が会長を努める住友化学は、モンサント社と提携関係にあります。彼らは日本に「沈黙の春」を持ち込むでしょう。

 今日はここまで!


3月15日 笑い話 [相方]

 今日、相方が言うには、マンションのエレベーターの中で、住人の方から「君、何年生?」と問われたのだそうです。で「何て返事したの?」と聞いたら「私、もうお婆さんです」と言ったそうな。その聞いた人、あせったろうな、と思って二人で大笑いしました。相方の身長は148cmしかありませんし、下を向いていたらちょっと分からないかも知れません。

 先日、相方が走ったマラソンですが、走っている写真がネットで注文出来るので手伝え、というので当のHPを見たのですが、いやはや相方の写真があることあること! こうやって写真をバシャバシャ撮って、本人を同定して編集するなんてどうやるのだろうと思うと同時に、ゼッケン番号とその氏名を知るにはマラソン大会の情報を得ているのでしょう。もっとも大会にエントリーする時点で、そうした規約に同意しているのでしょうが?

 殆どの写真が下を向いていたのですが、前をまっすぐ見ていて、足取りも走っている姿のものが一枚だけあったので、それを注文しました。私のノロケで言えば、まだまだ婆さんには見えません。

 写真の最後の方にゴールした時のものがありました。その上方に時計が見え、それを読むと5:37:38でした。スタートの合図から、スタートラインを踏むまで20分ほどかかったそうで、ネットタイムは5:17というところでしょうか? 最高記録よりだいぶ落ちたけれどヤルモンデス。


3月11日 今日でもう2年 [震災からの復興]

 未曾有の大災害、それも原発の破壊をも含んだ東北大震災の発生から、早くも2年が立ちました。震災関連死を含めれば、2万を越える方々の命が失われ、今なお30万人以上の方々が避難生活を余儀なくされています。亡くなられた方々には慎んでご冥福をお祈りすると共に、今なお避難生活を余儀なくされている方々に、心からのお見舞いを申し上げたいと思います。

 生活と生業の回復は、まだまだ遠いと思われます。この間の復興予算の使われ方とか、補正予算や、又、アベノミクスに見られるように、復興を真正面に掲げた政策にはなっていないと、私は思います。原発事故については、ようやく東電と国の責任の追及、賠償の請求のための集団訴訟が始まりました。

 故郷の復興と、原発事故の責任追及、長い戦いになるでしょう。それを如何に早急に実現するか、その目標に私がどうかかわれるか、常に考えて行きたいと思います。


3月11日 昨日の幕岩 [山行]

 昨日10日、湯河原の幕岩にクライミングに行ってきました。私の他に山友会会員1名の計2名。幕岩の一角、桃源郷は人気エリアで、早く行きましょうとの相棒のアドバイスで湯河原駅8時に集合しました。桃源郷は初心者向けの易しいルートから上級者向けのルートがあり、何時も混雑するところなのです。

 先月、ハイキングで訪れた時、登ろうかと考えていた「蟻さんルート(5.8)」には既に先客が! そこでそれより易しい「シルクロード(5.7)」を登ることにしました。相棒が「どうぞ、お先に」というので、トップで登ることに??
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 左のロープがあるのが、シルクロード。登っているのは私ではありません。
 相棒が私を確保しているので、写真を撮れないのです。後で登っている
 人を写真に撮った次第!

 ルートは上に行くほど難しくなります。2本目のボルトにクィック・ドローをクリップするまでが、ちょっと怖い。その前に落ちれば、確実にグラウンド・フォールします。クライミングは数ヶ月ぶりだし、このルートを登るのも初めて、おまけに体力・バランスともガタ落ち?? 気を引き締めて何とか登りきりました。途中、2度ほどチョンボしましたが! それでも満足出来ました。

 次は、ルートの難易度を落として「おたまじゃくし(5.6)」へ。ここも相棒はトップで行け、と言います。
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 おたまじゃくし

 高さは5~6mと短いです。それに傾斜もありあません。でも所々、足の置き場が分からない。
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 必死で上に抜けました。相棒はスイスイ登りました。

 最後は、シンデレラ・フェースへ。残念ながら写真がありません。二人とも必死に登ったからです。 まず「トム・ソーヤー(5.8)」 ここも私がトップで登りましたが、残置支点は3本目まで錆びたハーケン?? 普段しっかりしたペツル社製のボルトに慣れてしまっているので、壁の傾斜がきつくなったところで気弱になり、ロワーダウンしました。
 変わって相棒が登ります。上手いもんです。但し難しい箇所は右に行ったり、左に行ったりでした。そこでもう一度私がトップ。ビビりまくりで何とか終了点へ! 
 次に左隣の「かぼちゃ馬車(5.6)」へ。傾斜の緩い単調なフェースで私好みかも?? 今度は相棒がトップで登ります。途中、先のトム・ソーヤーで腕の力を使いすぎたせいか辛そうです。が、何とか登りきりました。私と言えば、もうこれで満腹状態、今日のクライミングを終わることにしました。

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 フック船長(5.10a)か? とてもこんなところは登る気がおきません!

 ところでこの日の幕岩は強風が荒れ狂っていました。梅の花びらなら良いですが、土埃まで舞う始末。髪に手をやるとジャリジャリします。早々に下山にかかりました。湯河原から小田原に出て、そこの居酒屋「つぼ八」で遭難、おおいに飲み、語らい、良い気分で帰京しました。

 次回はもっと体力トレーニングしてから、トライしたいと思います。

 


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