多様性??? [政治家の言葉]

野田総理大臣が福島第一発電所の冷温停止との報告を受け、事故の収束宣言を行ないました。細野原発担当大臣はそれを受けての記者会見で「今後小さなアクシデントが起こるだろうが、多様性を持った対応をしていきたい」と発言しました。

「多様性」? どっかで聞いたような! そう、3.11が起こる前から地震と津波による原発の全電源喪失の可能性を指摘して政府を追及してきた、日本共産党・吉井英勝議員の質問に対する政府答弁です。曰く「電源は外部電源、ディーゼル発電、そして敷地内には他の原発もあり電源の多様性を持っているので安全です」と。寺坂前原子力安全保安院長は「論理的には可能性ゼロとは言えないが、安全の範囲内だ」と。

この吉井議員の書いた「原発抜き、地域再生の温暖化対策へ」を読みましたが、原発事故に対しては、そら恐ろしくなるほどの先見性を持った本です。事故の前の昨年10月に出版されているからです。地震、津波だけではない事故の可能性さえ理解させてくれます。加えて事故後のインタビューに答えて、吉井議員は指摘しています。「女川原発も危なかったんです。内部電源は津波ですべてやられましたが、唯一、辛うじて外部電源を供給する送電鉄塔が地震では倒れなかったんです」と。福島第一に加えて女川も、でなくて良かったと言えるのか? とさえ考え込んでしまいます。

政治家が「多様性」を口にしたら疑え、これが私の考えです。ちなみに家のそばの高田馬場駅には人材派遣会社の広告があります。 「多様な仕事が選べます」 確かに職種は多様でしょう。だけどすべては低賃金、正社員になれる保証は無し、これでどこが「多様」なのでしょうか? 細野大臣の発言は結局「何も考えていない」ということでしょう。

「収束」が聞いて呆れる会見でした。


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