資本論を読む上で 番外編その2 [資本論番外編]

 今、悪戦苦闘して第一章第二節の労働の二重性について書いていることろです。ですがまた寄り道する気になってしまいました。第一節のときに冒頭の商品は「歴史的な商品」か「論理的な商品」かという戦前の論争があったことを紹介しました。このとき私は「論理的な商品」だと言いました。

 このことで一度、私が資本論を読む場合のささやかな方法を書いておこうと思ったのです。それでは前置きはこれくらいにして!

 私は歴史の進展について次のようなイメージを持っています。一本の川を想像します。よく「歴史は下って」と言い、現代に近い方が下流に例えられますので、私もそうします。つまり上流は過去になります。ところで川には当然、深さと広がりがあります。

 さて次に川を相当下って、マルクスの生きた19世紀と思しきあたりに、川の断面に合わせた網を川の中におろしてみましょう。コンクリートの堰を作って流れをせき止めてはいけません。この網の底にあたるところを「冒頭の商品」と考えるのです。

 マルクスが序文のどこかで述べているように、川の表面(資本主義時代のイギリス社会をもとに)の様々な現象を研究・分析しました。先人に学びながら。これがいわゆる「下降法」です。そしてマルクスは川底の「商品」にたどり着きます。

そしてようやくマルクスは資本論の執筆を始めたと考えるのです。これが「上向法」です。そして川は常に流れていますから、商品の分析と叙述にもそれが反映します。例えば「生産力の発展」などなど。

網の断面で固定するのではなく、この流れを考慮して書かれているのが資本論と言うわけです。

如何でしょう??

では次こそ本論へ ではでは!


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